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(写真)元気いっぱいで遊びまわる城ヶ丘保育園の子どもたちと保育士
市では、現在の保育サービスを維持していく方法として、大規模な保育園の管理運営を、民間保育園または民間幼稚園を運営している法人に移行する指定管理者制度の導入を選択しました。
現在、公立保育園14園のうち、規模が大きな5つの保育園(城ヶ丘保育園、長島保育園、岩村保育園、山岡保育園、明智保育園)を段階的に移行する計画を策定しています。このうち、城ヶ丘保育園は、1年間の引き継ぎ期間の後、平成22年4月から指定管理者制度を導入することで進めています。
□問い合わせ 子育て支援課児童施設係 電話番号0573-26-2111(内線229)
■民間の特性や能力を活用
指定管理者制度は、公の施設の管理を民間企業や外郭団体、※NPOなどが行い、その特性や能力を活用することで市民サービスの向上と、行政コストなどの経費削減を図るために導入された制度です。
※NPO=ボランティア団体や市民活動団体などの「民間非営利組織」をいい、株式会社などの営利企業とは違って「利益追求のためではなく、社会的な使命の実現を目指して活動する組織や団体」のこと
■公立保育園が抱える課題
現在、市の公立保育園は14園で、本年度は981人の子どもたちが、元気に通園しています。しかし、合併後間もない公立保育園の運営には、いくつかの課題もあります。
(1)公立の割合が大きい
市内の保育園は、公立が14園で私立が2園です。これは県内の他市の状況と比べて、公立のカバーしている割合が大きくなっています。
(2)運営に多くの保育士が必要
小学校入学前の子どもの人数に対して、公立保育園の数が多い状況。市内の保育園の規模は大小さまざまですが、すべての保育園で、国の定める保育士の人数を確保する必要があります。結果的に市全体では、保育士の必要人数が多い運営となっています。
(3)保育士の正規職員数が減少
市では、職員数を削減する適正化計画を立てており、保育士の新規採用も行っていないため、正規職員の数は年々減少しています。
しかし、保育士の配置数は確保しなければならないため、日々雇用職員による配置を行っています。そして現在では、その割合がほぼ同数程度になっています。
(4)限られた財源の中で維持
現在、市では職員数や公共施設数の適正化などにより、予算の適正規模を目指す取り組みをしています。その中で、公立保育園も同様に限られた財源の中で、市の保育サービスを維持していく方法を検討する必要があります。
(5)多様な保育ニーズへの対応
これまで、低年齢児保育や平日の延長保育、土曜日の一日保育、障がい児保育に必要な保育士の配置など、保育サービスの充実を図ってきました。今後も、ますます多様化する保育ニーズに対応できる、新たなサービスの展開が求められています。
■サービス維持への選択肢
公立保育園を効率的に運営し、保育サービスを維持していくための選択肢は、統合や民営化、運営方法の変更などが考えられます。
統合については、本年度見直した行財政改革の行動計画で「1町1園を基本として保育園の統合について調査研究を進める」と、今後の取り組み方針が確認されています。しかし、地域の合意や整備が必要な施設もあるため、早急な課題解決に至らないことが予想されます。
公立保育園の民営化については、県内の多くの自治体で、公立保育園を民間法人に移譲する方式が進められています。この方法は、国や県からの財政支援が受けられ、財政面では大きなメリットがあります。また民間保育園の特性である柔軟性、迅速性を生かした対応が発揮されやすいともいわれています。
しかし、保育園を移譲してしまうと運営について市の関与が制約されることから、保育内容などに市の方針が反映されにくくなります。
■市が責任者の制度を導入
これらのことから、市では設置主体が市のままである指定管理者制度の導入を選択。この制度は、保育園の管理者責任を市に残すため、現在と同様な環境を維持できます。
この方針を基に、制度の導入について検討する「公立保育園指定管理者制度導入等検討委員会」を設置。そこで、将来にわたり安定的な保育を継続できる望ましい姿について検討を重ねました。同時に、14園の保護者の方への説明会を実施し、多くの意見をいただきました。
そして、保護者の視点を参考に、制度を導入するための方法を具体化。その結果、最低条件として「保育の質の確保」「民間のノウハウの活用」「サービスの質を落さないコスト縮減の実現」「引き継ぎ期間の確保」「利益を追求しない公益法人に限定する」などの意見を基に指定管理者制度導入に当たっての城ヶ丘保育園の保育内容をまとめました。
■実績ある法人限定で公募
国の規制緩和により、従来は地方公共団体や社会福祉法人に限定されていた許可保育所の運営に、株式会社や学校法人、NPOなどの参入が認められています。
しかし「利益を追及しない公益法人に限定する」と「運営実績があり、安心して子どもを預けられる」という観点から、県内で保育所や幼稚園を運営している社会福祉法人や学校法人、市内で児童福祉施設を運営している社会福祉法人に限定して、指定管理者を公募。3法人からの申請がありました。現在、保護者会の代表者や学識経験者とともに、安定した運営を任すことができる法人を選定する作業を行っています。
■引き継ぎ期間は1年間で
城ヶ丘保育園では、平成22年4月の指定管理者制度への移行時に、それまで子どもたちを保育してきた保育士が、法人の保育士に入れ替わることから、子どもたちへの影響を軽減するために引き継ぎ期間を設けます。
期間は、4月1日から来年3月31日までの1年間。一度に職員が入れ替わらない配慮とともに、保育内容や計画、行事などを法人職員に引き継ぐ期間として活用できるようにします。
■委員会で保育をチェック
指定管理者決定後に、保護者会代表と指定管理者、市の三者による城ヶ丘保育園運営委員会を設置します。委員会では、引き継ぎ期間や移行後の保育内容と課題の改善に努めます。また施設の運営状況を専門的・客観的に評価する第三者評価事業を実施し、保育内容の評価やサービスの向上への取り組みを進めます。
このように、常に安心して子どもを預けられる保育環境を継続できる仕組みづくりを進めます。
■残り4園も段階的に移行
城ヶ丘保育園での指定管理による運営状況を検証し、残り4園(長島・岩村・山岡・明智保育園)の移行を段階的に進めます。
指定管理者制度による保育の内容 −城ヶ丘保育園−
現在の保育内容を継承
(1)市が保育の実施を認めた児童(障がい児を含む)の保育。
(2)配置する職員は、園長(実務経験20年以上、専任)、主任保育士(実務経験15年以上)、クラス担任保育士(配置は最低基準を遵守)、障がい児担当保育士(市が必要と認めた人数)、調理員、看護師とします。また園長と主任保育士を除く常勤保育士の2分の1以上は、保育士としての実務経験5年以上のものとします。
(3)指定期間中は、職員の安定的、継続的な雇用に努めます。
(4)職員研修は、ほかの公立保育園と同程度の研修を受講します。
(5)保育内容は、原則、現在の城ヶ丘保育園の保育目標などを継承します。また年間行事についても、同様に継承します。
(6)給食は、原則として市が作成する統一献立により、園で調理します。
(7)アレルギーなどの児童に対しては、個々の状況に応じて、できる限りの対応と配慮に努めます。
(8)保護者代表、行政代表、指定管理者で構成する「城ヶ丘保育園運営委員会」を設置し、定期的に開催します。
(9)保育内容の引き継ぎを行うため、4月1日から来年3月31日までの間、法人から主任保育士、クラス担任、障がい児担当保育士、調理員を派遣します。また当該職員は、指定管理期間も引き続き、城ヶ丘保育園に勤務します。
(10)指定管理期間は、前年の9月に新入園児を対象とした、入園説明会を開催します。
(11)引き継ぎ期間を含む指定管理期間は、第三者評価を受けます。ただし、第三者評価事業にかかる経費は、市が負担します。
(12)保育所保育指針を遵守し、安定的な保育環境の維持に努めます。
「先生が変わってしまうことが心配です」
保護者の方々へ説明会での主な質問を紹介
問 少子化対策であれば、出産から子育てまでを、市が責任をもって管理してほしい。 ■■答■■
現在、市としてさまざまな少子化対策を展開しながら、児童の健全な育成に努めています。その責務をしっかりと行うために、保育園の運営を安定的に継続できる制度を導入したいと考えています。
問 子どもを預ける親として、市立から民営化となることで、今までのような保育の安定が望めるのか不安があります。
■■答■■
保育園が指定管理者制度に移行しても、市が責任者の公立のままです。一般的な民営化とは異なります。今まで同様に、市が責任を持って保育の運営を継続するための最善の方法が、指定管理者制度の導入と考えています。
問 指定管理者になると先生が変わり、知らない先生ばかりの中で、子どもが過ごせるか心配です。
■■答■■
引き継ぎ期間を設け、保育士が変わることで、子どもたちの負担にならないように、十分な対応を行います。また引き継ぎ期間終了後も、保護者、指定管理者、市の三者で信頼し合える保育園にします。
問 委託後に、人件費を抑えるという理由で、若い先生だけにならないか心配です。
■■答■■
保育士の年齢(経験年数)配置にも配慮いただくように、指定管理の保育内容に記載します。
問 保育園の先生の引き継ぎ期間や障がい児への対応を、もっと詳しく聞かせてほしい。
■■答■■
引き継ぎ期間については、1年間を予定しています。その中で、保育の内容や年間行事などについて、現在の保育士からしっかり伝える時間を確保します。引き継ぎ期間中も、保護者の方からの意見をいただき、運営する指定管理者に伝えたいと考えています。また障がい児保育については、現在と変わらず対応していきます。
問 保育園の運営を民間に委託すると、ちょっと手の掛かる子どもは、入園を拒否されるのではないでしょうか。
■■答■■
現在の保育園と同様に対応していきます。また入園の決定は、市が行います。公立保育園として、市が多方面にわたり、責任者として管理監督を行います。
問 現在の保育料は、指定管理になると増えてしまうのではないですか。
■■答■■
保育料は、指定管理者制度に移行しても、現在と同じ基準で保育料を算定します。
問 今後、財政難で補助金が減らされたとして、保育や給食などの質の低下は、避けられないのではと気掛かりです。
■■答■■
指定管理料は、国基準の保育単価を園児数に応じて支払うため、運営に必要な経費は確保されます。園児一人一人に必要な教材費や給食費などは、国の基準通りとなります。
●指定管理者制度を導入する予定の保育園
(写真)長島保育園(長島町)
(写真)岩村保育園(岩村町)
(写真)山岡保育園(山岡町)
(写真)明智保育園(明智町)
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